稲作

 こちらでは通勤は主に徒歩。片道30分の道のりを毎日往復している。途中、民家の脇に田んぼが残っている所があって、昨年そこで稲穂を拾った。
実は私、田んぼとは全く縁がなく、小学校4年になるまで田植えシーンを見たことがなかった。小学校の高学年になって、バケツで稲を育てたことがある位。こちらで時間もたっぷりあることだから、自給自足の生活を目指し、稲作を始めて見た。

 3月末に20粒ほどのモミを土に植え、発芽した12粒から出た芽を、4月になってベランダのプランターに植えた。

8月末には稲穂も垂れ、収穫することができた。

 これだけのモミを収穫するには、指先は真っ赤ですごく痛い。が、こんなに苦労して収穫出来たのはモミ殻つきで150cc分にしかならなかった。そもそも、このモミ殻をどうやって外して玄米にするんだ?

 
テレビドラマか何かで、ビンに入れて上から棒で突いているシーンがあったと記憶。20分位やったのだが手が痛くなるばかり。


クズが底に少しだけ溜まってきたので多少はモミ殻がとれているようだが、モミ殻ってのは粉ではなく原型があったような?と思ってインターネットで調べたら、モミから玄米にする工程は「モミスリ」というらしい。


するならばすり鉢が必要。ダイソーで買ってきた。


確かに玄米は出来た。が、100粒のモミを玄米にするのに要した時間は15分。150ccのモミ全部を玄米にするのにいったいどれくらいの時間がかかるのだろう?おまけに、すり鉢では中身が飛び出してしまい、部屋中にモミやモミ殻、玄米までもが散らばってしまった。


半年間の努力の結果、やっと収穫できたのは90cc(0.5合)の玄米。モミガラを分離させるのに毎日1時間以上かけて1週間もかかった。プランターや土、すり鉢などの材料費もあわせ500円。労働コストは別にしても、それでようやく0.5合にしかならないとは....。農業の偉大さを実感しました。


ちなみに、150ccのモミは90ccの玄米と160ccのモミ殻になった。


やっと出来た玄米だが、問題はそこから先。こちらには炊飯器もないし、そもそも火にかけられるのは、コーヒー焙煎器しかない(コーヒーは毎週焙煎しているんですけど)。ので、年末に自宅に帰ったとき、炊いてもらった。


苦労してやっと出来た玄米ご飯。だが.......あまり美味しくないな.....。う〜ん、残念!


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