こちらの住まい

こちらでは築32年のアパート。神戸での住居のような使いやすさ、綺麗さは期待していない。が、鹿児島での住居(これより明らかに古い)よりもヒドイ。


外観はさほど古くなさそうに思える(が、段ボールみたいな壁の色はちょっと...)が、内部はかなりボロ。鹿児島での住居はこれより古いがずっとマシだった。それは鹿児島では内装は一度改装さえているらしいのに対し、こちらは32年のオリジナルのままという理由もある。が、何よりも理解しがたい間取り設計のために、話にならないほど住み難いのだ。

追記:前々任者の日誌みたいなものを見つけた。それによれば2007年1月に宿舎の外回りを塗り替えたそうな。

信じられない間取り。窓も何もない瞑想部屋がある。エアコンが付けられるのは、和室1つのみ。ダイニングキッチンにはTVアンテナ配線すらも来ていない。無駄な廊下や不思議な縁側、不必要に広く使いにくい玄関など、設計者の知恵の程が知れる。おそらくは土地の関係で、幅が狭く奥行きのある建物で、床面積を稼ごうとした結果だと思うが、私がちょっと考えたって、階段を寄せて解放廊下にすれば、ずっと使いやすい間取りは出来る。鹿児島での住居は、古いながらも普通に生活できる間取りだったのだが。

玄関。土間部分が不必要に奥行(130cmも!)きがある。手が届かないため、新聞を取ったり、カギを開けて外部の者と応対するには、いちいち靴を履かねばならない。


やってきたお客さんが、玄関のドアを開けてまず目にするのは洗面所。こういったものは、外部の者の目から隠すのが常識のはずだが、設計者の生まれ育ちがどのようなものだったのか、とても興味がある。

玄関の脇には和室に至る廊下。無駄なスペースだ。

反対側はトイレ、風呂、洗濯機置き場。まあ、これはやむを得まい。

入居して4日後に洗濯機が来た。ので、さっそく4日分の洗濯をしようとしたら、真っ赤な水が出て、シャツが茶色くなってしまうとともに、蛇口の脇からは吹き出すように大量の漏水。前任者は全く洗濯しなかったのだろうか?

キッチン。いかにも古くさい。流しの下が不必要に開いている。いかにも昔風。

で、流し台はボロボロです。

フローリングの部屋はここしかない。ので、ここをリビングにしたい。が、ボロボロのキッチンが見えるのでは、気持ちが安らぐことはない。ので、目隠しをして一応分離したのだが、そもそも流し台の部分を合わせても8畳しかない部屋を分離すると、ものすごく狭くなってしまった。一人暮らしには不必要に広い家なのだが、愚かな間取りのために実際に使うと狭苦しい。

リビングの隣には窓も押入もない瞑想部屋。ここを寝室にした。その奥はベランダに面した6畳間。ここにしかエアコンが付かない。

ベランダに面した6畳間。使ってもいない部屋の畳が焼けないように、ビニールシートを敷いてみた。

もう一つの6畳間は、荷物をそのまま並べたまま。

収納する場所がない訳ではない。東京から大量の書類や文献を持ってきた。恐らく半分くらいは不必要、ないしは、スキャンして必要な部分のみ保存すれば良いはず。以前は忙しくて整理も出来なかったが、こちらでゆっくり整理して、帰るときにはこれら書類を半分以下にしていくつもり。

洗面所の床もボロボロ。クイックルワイパーでリビングのホコリをとっても、最後にここのガサガサの床のところに来ると、ふき取った全てのホコリが床に戻ってしまう。

トイレ。32年分の....が

風呂はまあこの時代の標準か。縁がやたら高く入りにくいんですが。

追記

「あなたの家の天井にはアスベストが含まれています」という通知が来た。それで、どないせちゅんじゃい?

追記 この部屋で暮らすのもあと1ヶ月、2月の末になって、天井のアスベスト飛散防止工事が行われた。


樹脂シートを天井のすぐ下に展貼する。冷えている時はビニールのようだが暖めるとゴムのようになる。


天井にビニールを貼り、周囲にプラスチックの桟を取り付ける。桟が外れないように金属の筋交いも付けていた。


バーナーで室内の温度をあげてシートを軟化させ、桟にシートの端を押し込んでいく。


プロパンガスのバーナー


天井が明るい色になったので部屋も少しは明るくなりました。天井とシートとの間には隙間があるので、指で押すと引っ込みます。ガスコンロの上だけは石膏ボード。樹脂シートじゃ拭き掃除が難しいからだろうと推測。


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